こんにちは!ベティコです。私は都内の不動産会社で7年以上採用業務を担当してきました。
仮に、当社の事務職に22歳新卒女性と44歳シングルマザーの応募があったとします。その他の能力がほぼ同じだった場合、当社はどちらの女性を採用すると思いますか?
目次
多くの中小企業は、新卒をつぶしてしまう
日本の企業の9割は中小企業です。大手志向の人もいらっしゃると思いますが、一般的な転職活動では中小企業を受けることも多いと思います。
中小企業はそもそも毎年の新卒採用をやっていないことが多く、誰か辞めた時に人員補充、もしくは新規案件が発生したとき人員追加という特徴があります。毎年4月に新人が入って来るという会社とは全然違います。
中小企業では、20歳前後の若い方を育成することが難しく、敬遠することがあります。
中小企業に入社してくる人は、年齢も職歴もバラバラ
中小企業では必要に応じて募集をかけ、たまに入社してくる人は年齢もレベルも様々です。業界経験者もいれば、職種は同じで業界未経験という人もいます。
これから足していくべき知識やスキルは個人によって様々なので、「新人にはこれを教える!」という明確な社内ルールがなかったりします。
だいたいは上司から「新人来るから頼むね」と言われた先輩社員が教育係になって、その人の裁量でなんとな~く教えるわけです。そんな中20歳前後の若い女の子がたまたま入社してくるとどうなるでしょうか。
9割は上手くいかない。新人育成法を知らない人が教育係になるから。
20前後の新人にはまず「常識」を教えないと機能しないということを、教育係の先輩が知らないからです。
先輩は新人に「仕事」を教えようと思ってますから、社内システムの入力の仕方など具体的な仕事を教えていきます。
でも、若者はそういうレベル以前の失敗を次々やらかし、先輩の逆鱗に触れます。取引先からの電話を普通に取り次ぐことが出来なかったり、間違った敬語を使ってしまったり、名刺を渡すのも挙動不審、社外に出すメールも満足に書けません。
そのうちに先輩は怒り出します。「あの子超使えません!ありえないくらい常識ないです!面倒みきれません!」と上司に苦情を言います。
新人は新人で「先輩が超怖い」「何も教えてくれない」と言います。もう辞めたくて仕方ないし、実際すぐ辞めて行きます。
新卒採用をやっている会社と、やってない会社の決定的な違い
毎年新卒採用をやっている会社は、入社研修や導入研修でまず「常識」を教えます。同じレベルの22歳をたくさん採用してますので、一度に効率良く教育することが出来るんですね。
でも中小企業はそうではありません。教育係になった人は、まさか自分が電話応対の基本から教えてあげなきゃいけないなんて、夢にも思っていません。
中小企業では、バラバラと中途入社してくる人に最低限の仕事を教えて「あとは自分でやってってくださいね」という感じが普通です。
ちなみに、私は離婚後シングルマザーとして29歳の時に中小企業に入社しましたが、ただの1日も研修はありませんでした…笑
未経験の業界でしたし、社内で飛び交う言葉の意味すら分からなかったので、業界のことを学ぼうと思って、自発的に宅地建物取引士の勉強をして合格しました。
「女性は若い方が転職に有利」は思いこみ
20歳前後の女の子を採用してもすぐ辞めてしまうので最初から採用しません。シングルマザーは生活がかかっているので多少仕事が難しくても頑張ってくれますし、少なくとも電話応対から教える必要はありません。
お互いが不幸になるから、20歳前後の女子は採用しない
これはもう相性の問題ですよね。若い女の子だって受け入れ態勢の整った会社に入ってきちんと教えてもらえばすごく活躍出来る人なんです。
でも中小企業に来てしまったばっかりに無能扱いされ自信をなくし辞めて行きます。お互いに不幸ですから、22歳と44歳がいたら、44歳を採用します。
幹部候補生として素直な新卒女性を長年かけて育てて行くという目的の採用では、44歳に勝ち目はありません。
20歳前後の女性を敬遠する会社もたくさんある
私がここで言いたいのは、世間一般でよく言われている「女性は若い方が就職転職が有利」という意見が100%ではないし、むしろ20歳前後の女性を敬遠する会社もたくさんあるということです。
ですから「私はアラフォーだから」と年齢で自分を卑下しないでください。気にせずどんどん応募しましょう。募集のサイトを見て「この会社は他の社員の人たちが若そうだからやめておこうかしら」なんて思うこともないです。
若い人を必要としている会社だったら向こうが勝手に書類落ちにしてくれます。落ち込む必要も全くないです。
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