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基本的なPCスキルとは普通のカレー?人事担当者が解説するよ!

「基本的なPCスキルがある方」という応募資格を求人サイトでよく見ませんか?

私は都内の不動産会社で採用を担当していますが、応募者さんからよく電話がかかってくるのです。「御社に応募したいと考えていますが、基本的なパソコンスキルってどの程度ですか?」と。

基本的なパソコンスキルを料理で例えるなら「普通のカレーが作れる」レベルだと思うんです。市販のルー入れる普通のカレーね。でもジャガイモをハサミで切ろうとする人は困るという話なんです。

「基本的なパソコンスキル」とは一体何なのか

私は7~8年採用を担当していて面接することもあります。事務職の女性を採用したい場合、以前は面接で応募者さんに「パソコン使えますか?」と聞いてました。

すると、だいたいの応募者さんはこう答えます。「普通に使えると思うんですけど…」

「普通」は人それぞれ違う

パソコンが使える、使えない。この基準は本当に人によって様々です。「普通に使える」というのは、その人にとっての普通なんですよね。

例えば、前職のパソコン作業のほとんどが文書作成だった人は、それが「その人にとって普通」のPC作業なので、一通りワードを使える自分を「パソコンを普通に使える」と思っています。

ですが、驚くほどエクセルを知らなかったりします。エクセルに入力した数字を、手元の電卓をたたいて足し算してました←本当です。

前職も事務だった女性で、「一日中PC作業をしていたので普通にパソコン使えます。」と面接で言っていた人がいました。が、彼女が毎日やっていたパソコン作業というのは、業界専門ソフトの入力(主に数字)だったらしいのです。

そのソフトについては熟知してバリバリとPC作業していたのだと思いますが…彼女に「フォルダって何ですか?」と聞かれました←本当です。

「普通に使える」と言う人は、ちょっと不安

私の「パソコン使えますか?」という質問自体が本当にダメですよね(笑)。今はさすがに面接でそういう聞き方はしません。そして「パソコンは普通に使えます」と応募者さんが言ったら、むしろ不安を感じます。

パソコンと一口に言っても、オフィス系だけでもワード、エクセル、パワーポイント、アクセスなどのソフトがありますし、プログラミング系に詳しい人もいれば、クリエイティブ系が得意な人、設定やネットワーク系に詳しい人もいますよね。

ちなみにウチは不動産会社なので、フォトショップを使える人は嬉しいです。画像を修正したり、ちょっとしたバナーを作ったりね。動画の編集できる人も嬉しいですよ。お部屋紹介の動画を作ることがあります。

私自身、大してパソコンスキルは高くありません。パワポとか超苦手です(笑)。私の仕事内容だとあまり使う機会がなく、無駄に時間がかかってしまいます。

何が言いたいかというと、皆それぞれ、得意分野と不得意分野があるってことですね。

だから、優劣をつけるということより、「どんなソフトを使って何が出来るか、出来ないか」を自分で説明できることが大事です。そういうことを理解出来ている人は「パソコン普通に使えます」とはたぶん言わないです。

企業が「基本的なPCスキル」を求める理由

いろんな会社・仕事がありますので一概には言えませんが、応募資格に「基本的なPCスキル」と書いている企業は、さほど高いものを求めていないと思います。

その仕事に絶対必要なPCスキルがあるならば、「エクセル必須(Vlookup、Pivot、マクロ)」というような書き方をするはずです。

じゃあなぜ「基本的なPCスキル」と書くのか?それは、あまりにパソコン初心者だと面倒を見きれないからです。

2行の文章を入力するのに30分かかる人や、「エクセルの列って何ですか?」みたいな人を手取り足取りていねいに優しく教えのはつらいです勘弁してくださいと、そういうことです。

マイクロソフト認定MOSを受けて履歴書に書いてください

基本的なPCスキルとは、MOSスペシャリスト一般のWordとExcelを取得している程度だと思います。

MOS(Microsoft Office Specialist)とはマイクロソフト認定の世界標準資格ですが、一般レベルは特に難しくないです。上級(エキスパート)もありますが、一般レベルで大丈夫です。

一般レベルは、市販の本を買って家のパソコンで1か月も勉強すれば誰でも合格できます。全国一斉試験が毎月1~2回、近所のパソコン教室に行けば月に何回も受験日がありますよ!

採用担当者としては、履歴書にMOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)のWord・Excelの記載があれば、とりあえず安心します。少なくとも普通のスピードで文字入力が出来るだろうと思いますし、普通に表も作れるだろうと推測できます。

怖がらないで!カレーを作れれば充分!

基本的なパソコンスキルを、料理に例えるなら「普通のカレーを作れる」ことかなと思います。道具の使い方を知っているかどうか、それだけです。

ジャガイモを床に置いて切ろうとする人は困ります。ハサミで切ろうとする人も困るんです。まな板と包丁を使うんだよってそこから教えるのは、時間がかかって大変です。

そういう人はまだ応募しないでください。スタートラインに立ててません。でもそれで絶望する必要は全くないです。

たいていの人は、何回かやれば、ジャガイモを包丁で一口大に切れるはず。一度理解すれば、少なくとも次からは、まな板と包丁で切りますよね?それが基本的なPCスキルの意味するところです。

美しい飾り切りが出来るとか、高級フランス料理を作れるとかじゃなくていいんです。市販のルーを入れる普通のカレー、それを一人で作れればいいです。

基本的な道具の使い方を覚えた人はスタートラインに立てます。あとはやりながらレパートリーを増やしていけばいいんですから。一部の仕事を除いて、普通の会社の事務仕事はそんなもんです。

まとめ

基本的なPCスキルとは、MOSのWordとExcelの一般レベルを取得している程度です。でも現在そのレベルにない人も全然気にしなくて大丈夫です。

 

本を買って1か月練習すれば身に付けられます。ものすごくパソコンが苦手な人でも人の3倍やれば絶対できます。3か月で追いつけます。

 

それと初心者向けの「パソコンの基本」的な本を一冊読んでください。怪しいファイルは開かないとか、メールの宛先のCCとBCCの違いとか、そういう一般的なことを知ってていただければ大丈夫です。

ちなみにPCスキルは面接の合否に関係しますが、それだけではありません。

応募資格「基本的なPCスキル」と書いている求人は特にそうです。例えば当社の場合、ワード・エクセルを使う仕事もありますが、不動産会社専用画面で入力してもらうことがかなり多いです。アットホームやスーモ等の専用画面に物件情報を入力してもらうこともあります。

でも「スーモに物件入力してました」という経験者を必ず採用するかっていうと、全然それは関係ありません。「基本的なPCスキル」があれば、誰でも2か月で慣れて追いつくからです。

業界専用のシステムや、会社独自の入力画面なんかは、みんなゼロからのスタート。初めて見る画面です。私も最初見た時は意味不明でした(笑)。そんなもんだと思います^^

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